こんにちは。ことりです。
暑いですね…。
今日はアクセサリー販売につかう「台紙」のお話をしようと思います。
目的のアクセサリーを買ったら捨てられてしまう「台紙」。
何か捨てられずに使ってもらえるものにできないか。
「本の栞だったらどうだろう?」
そう考えて、ホームセンターで木のシートを買って作ってみました。
でも、1枚板の木のシートは木目で割れてしまう。
栞にできる木のシートをつくる技術は、人はいないのか、ずっと探していました。
そんな時、文具店で出会ったのが「経木」のはがきでした。
経木はもともと仏教と共に日本に伝来し、経典を写す記録媒体として使われていたと言われます。また、大和時代から包装紙として使用され、その後は料理の際の落し蓋として、現在では駅弁の包み紙として使われたりもしています。
近年では、環境にやさしい製品としての再評価もされています。
経木で台紙を作るにあたって、ご相談ができる方を探しました。
すると、宮城県・南三陸で経木工房をされている職人さんが見つかりました。
「クチバシカジカ工房」の渡部正行さん。
2011年の東日本大震災でたくさんのボランティアさんに出会い助けてもらう中、その思いにこたえたい、町を再生させなければと思い、静岡の職人さんから機械を譲り受け、栃木の工房で修行され技術を身に着けられました。
「木の工房をつくれば町の人材と木を活かすことができる」
「木は生き物なので、柾目を縦や横に使い、又1枚では破けるので工房では貼り合わせて使用しています。経木は、湿度が一番に関係し平らにするのにアイロンを使い、クランプ等で挟んで平らにして使用しています。」
リパドゥロワゾーのアクセサリー台紙は柾目、色合いを考えシナノ木を使用してつくっていただいています。渡部さんのお言葉のように、木は生き物。栞として使っていて反ってきたら、アイロンを当てて、重しを載せて平らにしてあげてください。
私が、渡部さんとお話して、一緒にアクセサリー台紙を作っていただく中で感じたのは人に対する思いの強さでした。いつも何とかしてくれようとしてくれる力強さと姿勢を感じました。ひとりひとりの人と真摯に向き合う方であることが、電話越しにも、仕事ぶりにも、木への思いからも伝わります。まだ、お会いしたことのない渡部さん。近いうちに、お会いしたいなあと思っています。
【クチバシカジカ工房】
宮城県本吉郡南三陸町 渡部正行
クチバシカジカ工房は南三陸町で津波被害にあった立ち枯れ杉を利用して何か作れないか?という所から始まりました。
今は、経木の加工から、経木を使ったオリジナルグッズの販売などをされています。