ショップカードができるまで<1>

こんばんは、ことりです。

この度、少しずつ進めていたshop card projectのリパドゥのショップカードがついに、完成しました!

今回から3回にわたって、「ショップカードができるまで」をお話したいと思います。

私は3年ほど、福祉業界でアート関係のお仕事をしていました。その中で、障害のある方の働く姿を就労継続支援B型作業所や、日中活動で目にする機会がありました。
障害のある方のお仕事は働いても得られる賃金が安く、社会的にも課題です。
最近は福祉の現場にアートが取り入れられることも活発になり、ニュースで取り上げられたり、目にする機会も増えてきました。単純作業ではなく、その人らしさが仕事になっていく。それ自体が価値になる。デザイナーさんなどが協力してブランディングを行っている施設もあります。

そんなことに触れてきたバックグラウンドから、リパドゥをやっていくにあたっても、福祉などケアの領域と一緒にできることを探ろうと決めました。
作家活動は私の制作活動ですが、福祉施設の皆さんをパートナーとして考え、お仕事として頼めることは頼む、新しい取り組みも新たなお仕事になりそうであれば一緒に作っていく姿勢を持っていたいなと思っています。売上や作品自体を福祉や医療などケア領域に役立てる方法もゆくゆくは探っていき、ひとつずつじっくりと進めていこうと考えています。

そんな経緯で、最初の取り組みがshop card projectでした。ただ、projectと言っているのは私だけで、要は普通は少しでも安く作成したいものが作れる会社に発注をするところを、お願いできそうな福祉作業所さんを探して、その施設に行ってみたりして、お仕事について詳しく聞いたり、施設のことを知ったりしながら、ゆっくりとつくっていく、ということをしているだけなのです。そして、できる限り伝えていく。リパドゥのアクセサリーを通して、知ってもらう。身近に感じてもらいたい。心の壁をなくしたい。

ショップカードを作るにあたって、こだわりたいポイントは「活版印刷」でした。
そこで、活版印刷をやっていそうな作業所さんを探しまくりました。
牛乳パックなどを素材として紙漉きをやっている作業所さんは多く、デザインや印刷をお仕事としているところもある。ただ、活版印刷をやっているところがなかなかないのです。

やっと行政のホームページで活版印刷をやっていそうなところの情報を1つ見つけました。ただ、どんな紙か、ほんとうにその施設が活版印刷をやっているのか、施設のウェブサイトを見ても情報が全く載っていません。行政のたった一行の情報を頼りに、連絡を取ってみました。お返事が返ってこず、何度かやり取りをして、やっと見つけたのが、今回印刷をお願いした「世田谷福祉作業所」さんでした。

<つづく>

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